腰椎すべり症による腰椎固定術(腰椎後方進入椎体間固定術)オペ体験まとめ

腰椎固定術オペ体験記

先日、生まれて初めての入院、そして手術を体験しました。

主とする病名は「第4腰椎すべり症」なのですが、それにより椎間板が変型して神経を圧迫している状態、つまりよく言われる脊柱管狭窄症でした。
それに伴い、整形外科の先生と相談して腰椎固定術、正式名称は腰椎後方進入椎体間固定術(PLIF術) というオペを受けたのですが、これら一連の発病から手術~退院に至るまでを、出来るだけ簡潔に解り易くまとめてみました。

どんな手術だったのかと、ご興味ある方。
これから同じような手術を考えておられる方、受けられる方など、やや長文にはなりますが参考になれば幸いです。

 

腰に違和感を感じて

最初に腰痛を意識しだしたのは今から約2年ほど前、2015年の年末頃やったと思います。
それまでにも仕事柄、腰がしんどいということはありましたが、今回はちょっと違うなぁという感じで、初めて整骨院へ通うようになりました。

しかしそれでもなかなかスッキリしない。
2016年の春、ここでようやく近所の整形外科を受診します。
その時に撮影したレントゲンで、初めて「腰椎すべり症」という病名を告げられました。

でも……ここの整形外科の先生が、どうも頼りないというか、自分にとってしっくりこないと言いますか。
コルセットを造ればいいのだの、とりあえずリハビリ受けてみぃだの。
こちらから質問しても教科書通りの言葉しか返ってこず、「任せられる」という感じでは全くありませんでした。

そんなこんなで、自分の母親が知っていた、整形外科で有名だという病院を受診することにしたのです。

 

温存療法という選択。しかし……

病院でMRI画像を見ながらとても詳しく説明してくださった副院長先生。
この時は手術のしゅの字も考えておらず、硬膜外注射という温存療法を選択しました。

注射時に多少の痛みあるものの、腰痛はたちどころに消え去って
「この方法と腰椎周りの筋肉を鍛えることでやっていけるんじゃね!?」
と、希望が出てきました。

ですが、この注射の効果は持って長くとも2か月。
最初は良かったのですが、回を重ねるごとにその間隔は短くなっていくようでした。

さらに、私が手術を考えるようになった、最大のポイントが顕著になってきます。

「その場に立っているだけで、3分もしないうちに腰と臀部が鈍痛に襲われる」
「軽く数m走っただけで、腰と臀部が鈍痛に襲われる」

その場で何もせず立つというのは仕事中でもよくありますし、また子供の授業参観など、教室の後ろで立って見続けるというのが辛い状況。
また、軽くとも走れないのは、やはり子供と公園などに行っても、なかなか一緒に楽しく遊んでやることができない。

これからのことも考えると、リスクはあるものの痛みの根源を断つほうがいい! と決心し、手術を受けたいという希望を伝えました。

2017年11月末のことでした。

 

手術に向けての準備

私の病状を回復させてくれる手術を行ってくれるのは、今まで診てもらっていた副院長先生ではなく、腰椎後方進入椎体間固定術(以下、腰椎固定術)を数多くこなしているという別の先生でした。
その先生が週に一度、通ってる病院に診察に来られるというので予約し、早速相談してみました。

この腰椎固定術というオペは、一般的に先生の方から勧められることはなく、患者がどれだけ日常生活に困っているかによって行われることが多いそうです。

つまり、タイミングは人それぞれ。

足が痺れて歩くのもままならないような方もおられれば、痺れなどはないけど痛みで大好きなスポーツが満足に出来ないからという理由で行う方もおられるということです。

私の場合はどちらかというと後者に近いほうでしょうか。
ずっと立ってられない、軽く走ることも出来ないことを説明すると、その場で手術を行うことが決定。

オペ日は2018年1月15日(月)となりました。

そしてすぐさま、手術に向けた準備が始まります。
その日のうちに、
・CT撮影
・採血
・心電図
・肺活量測定
・デカい綿棒で口の中をぐりぐりされる
等。

日を改めて、下肢のエコー検査

年が明けて家族同席のもと、手術と麻酔、入院に関する説明を受けて同意書などにサイン
また、術後に装着しなければならないコルセットの採寸も行いました。

これでオペ前準備は完了し、あとは入院するのみとなりました。

これまでに、ネット等でこのオペに関することも色々と調べました。
やっぱり受けないほうがよかったんじゃないか……なんて不安にも襲われました。

でも先生の最終的な説明を聞いていると、不思議と
「この方に任せれば大丈夫なんやろうな」
という気持ちになって、不安はなくなりました。
こういう要素って、大事ですよね。

ちなみに、腰椎固定術ってどんなことするのか……
これは他のサイトさんで検索してもらったほうがより医学的な説明がなされているので、そちらを参考にしてもらったほうがより正確なのですが、私の場合を簡単に言うと、

・神経を圧迫している原因となっている椎間板を取り除く
・取り除いた部分は、自分の他の部分の骨を砕いたものを箱?袋?に入れて代わりにはめ込む
・滑って不安定になっている第4腰椎とその下の第5腰椎を金属で固定する

という感じです。

 

いよいよ、オペ開始

手術の前日に入院という流れだったのですが、前日が日曜日にあたるために前々日の土曜に病院入りしました。
ですので、2日間は特にすることもなくのんびりと過ごします。

前日の晩には眠剤も出て、それのお蔭か横になると朝までグッスリでした。

そしていよいよ当日。

オペ開始は11時30分からの予定でしたので、けっこう朝早くから準備が始まります。
午前7時には術衣に着替え、点滴が開始されました。

この点滴ですが、予め「手の甲からとりますからね」と宣告されていました。
手の甲……それはメチャクチャ痛いとウワサされる箇所だと知っていたので、それはそれはもう並々ならぬ腹の決め具合でした。
しかしですよ、看護師さんがメチャ上手だったからか、痛みも殆ど感じず、しかも失敗することなく1回で終えてくれたのです。
いや~、ほんと助かりました。

10時には抗生剤の投与も始まり、10時半には嫁さんも到着。

11時30分、呼ばれたので点滴スタンドを押して歩いてオペ室へ。
緊張や不安は全くありませんでした。
嫁さんに「ちょっと寝てくるわ」と伝えました。

入口で名前、生年月日、出術部位を答えて中へ。

ベッドに横になると、オペ看さん達が手際よく色々な計器を取り付けてくれます。

そして……麻酔科の先生(やと思う)が、

「点滴から、ちょっとピリピリしたお薬が入りますよ~」

と言われて、手の甲の挿入部分が言われた通り、ピリピリと、少し熱い感じがするなぁ~……
と思っていたら、次に気づいた時はもう手術が終わって、名前を呼ばれて目を開けた時でした。

恐るべし、麻酔!

 

術後が大変

さて、出術後はすぐ自室には戻らず、看護師さんがいる詰所の横にある観察室か、個室に一泊することになっていました。
体中にはまだ色々な計器類が付いたままで、術後の体調の変化を一晩しっかりと観てもらうためです。

11時30分にオペが始まり、終わるまで2時間15分ほどかかったと聞いており、個室に戻ってから少し嫁さんと会話を交わした記憶はあるのですが、まだボーッとしていて再び眠ってしまいました。

次に目覚めた時は夕方6時くらいだったでしょうか。
まず、創部の痛みが強くなってきたので、座薬を入れてもらいました。

そして一番困難だった、体勢の問題です。

体中には計器類のコードなどがいっぱい繋がっており、点滴、導尿管、そして創部の血を抜くためのチューブも付いています。
更には血栓予防のために、両足裏には約10秒ごとに片側ずつバルーンが空気圧で膨らんで圧迫してくれるという、よく言えばマッサージ器のような機械が装着されておるのですが、この機械の管が割と短めであり、思うように足が動かせない……そう、それはまさに足枷のようでした。

そんな色々な状況が重なり、傷口は痛い、同じ体勢は辛い、寝返りは自分では出来ずで看護師さんを呼ばなければならない、コードや管が体に当たってしんどい、足は思うように動かせない……という感じで、眠っても30分からよくて1時間、起きている時はただひたすら痛みと体勢の辛さに耐えるという感じでした。

ただ、そんな状況でも自分はかなりマシな方だったんだろうと思います。

麻酔が身体に合わない方は、術後目覚めてから嘔吐や気分不良に襲われる方もおられると聞きますし、高熱や、痛み止めを越える痛みに襲われるという人もおられるようです。
体質なのか、年齢的なものなのか、普段の生活習慣のお蔭なのか、はたまた日頃の行いか。

とにかく感謝しなければなりませんね。

明け方近くになると、喉が渇いてきました。
看護師さんに、いつ水分が摂れるようになるかと聞いたら、聴診器でお腹の活動具合を確認され、氷を3つほど持って来てくれました。

これがまたンマかった!

更に、
「午前7時になったら、足の(血栓予防の)機械を外しますね」
と告げられ、気持ちも楽になりました。

長い夜が明けた瞬間でした。

 

手術の翌日

朝7時、ほぼ時間通りに足の機械や、心電図などの計器類は取り外されました。
足が自由に動かせるって、こんなにステキなことだったんだ!
と思えるほど気持ちが良うございました。

そして朝から食事がスタートです。
しかし起き上がることは出来ません。
ベッドのギャッジアップも不可です。
横になったままご飯を食べるというのは、さすがに味がよく解らないし、飲み込むのにも誤嚥しないか慎重にと、とても複雑な心境であったのは言うまでもありません。

最後に二人がかりで全身を清拭、そして着替えをさせてくれ、晴れて一般の自室に戻ることができました。

手術した箇所の痛みや、違和感(背中に何かくっついているような感覚)があるものの、腰をひねらないように慎重になら自分で寝返りもOK。
自分の意思で動くことのできる素晴らしさに再度感動。

夕方には最後の抗生剤投与が終了し、これにてすべての点滴が完了。
3大管(くだ)の一つが取り除かれました。

 

手術後2日目

朝には血を抜くためのドレーン(2つめの管)も外され、そしてこの日からリハビリ(歩行訓練)が始まりました。

長いあいだ横になっていたので、起き上がった時にフラフラするかと思っていたのですがそんなことはなく、歩行器を使ってしっかりと歩くことも出来ました。
当然ながら、トイレに行くことも可能となったので、最後(3つ目)の管、導尿管が抜かれる時がきました。

この導尿管を抜く時が、個人的には今回の入院生活で1、2を争う「もう体験したくない」ものでありました。
入れられる時は、麻酔で眠りに落ちている時ですので問題ないのですが、抜くときは当然……。
あの引っこ抜かれる時の痛いというのか、なんとも表現し難い感覚は、出来ればもうご勘弁いただきたいものです。

男性は女性に比べて、膀胱までの距離が長いから、それもあるんでしょうね。
あ……そんなことを書いていたら、またあの時の記憶が蘇ってぞわっとしてしまいました。

 

手術後3日目以降

リハビリもストレッチの他、お腹周りの筋力を鍛える負荷のかかった運動も行い始めました。
腰に負担がかからない=手術間もない時期でもこんなことまでしてもいいんだと、理学療法の先生などに聞かないと絶対に知り得ないことです。

こういうことも、日常生活に戻れる自信へと繋がるわけですね。

術後1週間目の採血とCT、レントゲン撮影にて異常がなかったため、そしてリハビリでも日常生活動作に問題ないとの意見を頂き、主治医の先生と退院の日について相談しました。
私の希望としては1日でも早くというのがあったので、入院から12日目、オペ後から10日目の1月25日に無事に退院となったわけです。

 

最後に

退院=完治では全くなく、家に戻っても1か月は入院しているのと同じ気持ちでいなければなりません。
そして完全固定とされるおよそ6か月目までは、注意が必要です。

手術を受けてよかったかどうか、なんてことは現時点でははっきりと書くことは出来ません。

でも、退院して病院から家まで帰るのに電車を利用したのですが、その電車内では座らずにずっと立ち続けておりました。

あの忌々しい鈍痛は全く現れませんでした。

このことで、あの悪かった患部は改善されたんだと嬉しくなりました。

せっかくリスクも覚悟で受けた手術です。
しっかりと気を付けながら、この状態をキープできるようにし、結果、手術してよかったなと思えるようにしていかないといけないなと心に誓っておる次第です。

以上、長文となりましたが、これが腰椎固定術オペ体験記となります。
最後まで読んでいただいた方々、本当に有難うございました。

※また更新する内容が出て来ましたら、記事に追加していく予定です。