「ニンテンドーラボ」「シムシティ」「マインクラフト」「桃太郎電鉄」……子供の学力を上げるゲームたち

全般

「遊び方によっては学力が上がるテレビゲームもある」と唱える中学受験専門塾の代表が、こんな記事を書かれておりました。

 

まずは2020年から小学校で必修科目となる「プログラミング」において、『ニンテンドーラボ』の可能性を紹介。

ニンテンドーラボ

段ボールキットを説明通りに組み立て、コントローラーを組み込む。
「釣り」ならば、リールを回すと、画面内の糸も引っ張られて魚が釣れる。
また「Toy-conガレージ」では簡単なものから複雑なものまで、オリジナルのプログラム(動作)を組むことも出来る。

長年、中学受験生を指導していて思うのは、手先が器用な子は学力が高いということである。もちろん不器用な子の中に、とてつもない学力を持った子もいるが、細かい作業に慣れている子のほうが、細部へのこだわりがあり、物事を論理的に組み立てられる能力が高い。

そうした子は、算数や理科などの難解な問題であっても、粘り強く考え、正答を導き出すことができる。手先を動かし立体的なモノを作ることで脳が鍛えられ、また忍耐強く物事を仕上げる能力も備わるのではないかと考えている。

手先が器用って、子供の頃だけでなく死ぬまで大事だと思いますねぇ。

 

次は『シムシティ』

シムシティ

プレイヤーは市長となって、街を発展させていくゲーム。
発展=人口の増加となるのですが、これが一筋縄ではいかないのです。
住人にとってその街が快適でないと、不満が出てきてすぐに出て行ってしまう。

街の環境を整え人口を増やし、税収を上げ、さらに街をよくしていくというプロセスの中で、さまざまな「世の中の常識」を学ぶことができるのです。

ただ住宅地を作るだけでは、住民は満足しない。道路も公園も必要だ。職場として工業地を作る必要もあるのだが、公害問題が起きるので住宅地の近くには作りにくい。ライフラインである電力を作るために発電所が必要で、発電量からすると原子力発電所が効率的だが、事故リスクが怖いので設置するなら離島に……といった工夫がいる。

中学受験で有利に戦える子は、精神年齢が高い。言い換えれば「世の中の常識」「大人の常識」が分かっている子は強い。一問一答ではなく、その場で考える問題や、自分の言葉で記述する問題が増えているからだ。

 

そして『マインクラフト』

マインクラフト

いわば、レゴブロックのモニター版……と思われる方も多いかもしれませんが、実際は色々なギミックがあって奥が深いのです。

ブロックを使って建物などを造ることができるのはもちろん、村や街を作ることもできるし、線路も作ってトロッコを走らせることもできます。
パーツをどのように組み合わせれば自分の理想に近いものができるのかを試行錯誤し、創意工夫していく過程があるのです。

マインクラフトは学校教育でも実際に用いられている。CNET Japanの記事によると、立命館小学校(京都府)では、マインクラフトを活用し、「答えを決めない」という課題解決型学習を行っている。

ある授業では、清水寺や金閣寺といった京都の観光名所をマインクラフトの中で制作し、ゲーム内の「エージェント」に観光ガイドをさせるようにプログラミングした。その過程で子供達は話し合いを重ね、「トライ&エラー」を繰り返す。これらの経験を通して、実社会で求められる能力開発を行おうとしているのである。

また記事内では触れられていませんでしたが、マインクラフトのような「サンドボックスゲーム」は、空間認知能力を高めることができるとも言われています。
空間把握能力とも言われるものは、算数・数学に於ける図形問題から、スポーツや芸術面でも大きく関係しており、身近なところでは地図を見てパッと地形を認識してその地形の状況を把握する……つまり方向音痴と言われるものにも繋がっているのです。

 

最後に『桃太郎電鉄』

桃太郎電鉄

筆者は、中学受験の本番までまだ時間のゆとりがある小学4年~5年生には「どうせゲームをやるなら桃鉄」と伝えることもある。

「桃鉄」は、鉄道会社の運営をモチーフとしたゲームで、プレイヤーはサイコロを振りながら日本中を走り回り、ライバルと競いながら、各地の「物件」を買い集めていく。ポイントは、登場する地名がすべて本物で、物件購入を通じて、その土地の特産品を知ることができる点だ。

たとえば、山形・天童には、さくらんぼ農園、ラ・フランス園、将棋の駒工場などの物件が登場する。山形県は、さくらんぼとラ・フランスの生産量が日本一であり、天童市は伝統的工芸品の将棋の駒で有名だ。

また山梨・甲府では、ぶどう園やもも園といった物件が登場する。山梨県はぶどうとももの生産量が日本一だからだ。子供は「山梨はぶどうやももが有名なんだな」ということがわかる。さらにシリーズによっては山梨の物件を独占すると、戦国武将の武田信玄が現れることがある。特産品だけでなく、歴史上の人物も数多く登場するなど、社会常識を自然に学んでいくことができるのだ。

ゲームとしてはボードゲーム系となっており、プレイヤー同士で目的地への一番乗りを競い、物件を抑え、手持ちのカードで出し抜き、キングボンビーをなすりつけあうといったドロドロとした印象が強いかもしれませんが、当時よくプレイしていた私も、自然とその土地の名産品などを覚えていましたね。

ただ残念なのことに、このゲームの生みの親であるさくまあきら氏とメーカーの仲が最高に悪く、今後のタイトル発売が期待出来ないんですよね……。

 

以上、4つのタイトルが紹介されていましたが、結局のところ子供のチカラをアップさせるゲームとして大事なのは、

「自ら考え、工夫・挑戦・失敗し、そしてまた繰り返す」
「社会の仕組みや常識、現状を知る」

ということになるでしょうか。

 

筆者は最後にこう書いております。

受験を目指す小学6年生や中学3年生がゲームに没頭していいかと言われれば、それは違う。残り数カ月、人生の節目ともなる大きな勝負に向けて「受験勉強」に没頭するべきだ。ゲームをするのは、小学5年または中学2年までにとどめたほうがいいだろう。

 

ゲームを楽しくプレイし、それでいて色々な興味やチカラがつけば、これほど面白いツールはありません。